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ウルヴァリン: SAMURAIのHAYATOのレビュー・感想・評価

ウルヴァリン: SAMURAI(2013年製作の映画)
3.0
2024年188本目
ローガンがローニン(浪人)に
7月公開の『デッドプール&ウルヴァリン』に向けて、唯一見ていなかった『X-MEN』シリーズを鑑賞。
カナダの山奥で暮らしていたウルヴァリンは、旧知の大物実業家・矢志田に請われて日本を訪れる。しかし、重病を患っていた矢志田はほどなくして死去。そしてウルヴァリンは、矢志田の孫娘・マリコがとある組織に追われているところを救う。
監督は『フォードvsフェラーリ』のジェームズ・マンゴールド。ウルヴァリン役のヒュー・ジャックマンをはじめ、『蜜蜂と遠雷』の福島リラ、『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』のTAO、『SHOGUN 将軍』の真田広之、『96時間』のファムケ・ヤンセン、『ジュラシック・ワールド』のブライアン・ティーらが出演。
本作において特筆すべきは、喜ばしいことに日本が舞台になっているところ。IMDbやロッテントマトのスコアは比較的高い一方、日本での評判が芳しくないのは、やはりハリウッド映画でありがちな「ヘンテコJAPAN」的描写の数々が大きな要因だろうな。剣道があまりにもアクロバティックだったり、警備員がサブマシンガンを装備していたり、長崎は夏だったのに白川郷に着いたら冬になっていたりと、呆れるどころかめちゃくちゃすぎて笑ってしまう要素が盛り沢山。真田広之さんはハリウッドで挑戦を続ける中で、「日本の文化を正しく伝えたい」という思いを抱きながらも限界を感じていたそうなので、おそらく本作もそうした葛藤があっただろうし、ずっと戦い続けて『SHOGUN 将軍』という作品を生み出したことの凄さを改めて感じた。
アクションは舞台を移したことで前作よりもバラエティ豊か。マグニートーのような超次元的な戦闘能力を持たないウルヴァリンは、戦闘シーンを作る上で武士や侍、ヤクザ、忍者と相性が良く、アダマンチウムの爪と日本刀は親和性が高い。新幹線の上でヤクザと熱戦を繰り広げるシーンは特に楽しかった。
『LOGAN/ローガン』の後に、まさかまたヒュー・ジャックマンのウルヴァリンを見る機会がやってくるとは思わなかったけど、ライアン・レイノルズとのケンカ&イチャイチャを見るのがすごく楽しみ。『デッドプール&ウルヴァリン』がMCUを立て直す存在になってくれるといいな。
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