TOYOSU

藁の楯のTOYOSUのネタバレレビュー・内容・結末

藁の楯(2013年製作の映画)
4.7

このレビューはネタバレを含みます

めちゃくちゃ面白い。
セットアップがすごく魅力的だなと思った。確かに殺人で10億、未遂で1億ならお金に困ってる人、無敵の人はやりに来るよな、、と。大胆な設定ながら基本的に辻褄があっていて、完成度高いなと思う。しかし、「救急隊員が殺すかもじゃん」「黙ってヘリで行けばよくね?」みたいな感情も湧いて出てきた。けど無視できるくらい面白い。
あと絵がバチバチにキマっていた。北信康さんのおかげかな。あとスケール感がとにかくすごい。パトカーに突っ込んでくるトレーラー。そして大爆発。新幹線の中での銃撃戦と、ホームでの大立ち回り。ロケーションの凄さもさることながら、パトカーなどんl車、報道陣の数、エキストラの群衆。物量が「お金かかってるなぁ」という大作感で溢れててワクワクした。それと対比させるように、逃げる主人公たちは人気の少ない田舎で放浪を続ける。人数が少ないからこそ、各人の家庭や過去に踏み込んで、倫理観が揺さぶられていく構成は見事。自然多き景色の望遠抜きも最高にかっこよかった。田舎道で、真っ赤な花の脇での攻防は本当にハラハラした。「犯人を殺すのか?→殺さなかった」という展開の映画をほかで何かで見た気がするけど思い出せない。ラストの魂の対話は心が震える。犯人が一貫して本当にどうしようもないクズ人間なのはすごくムカついた(エンタメとして良かった)
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