ハリ

ストロベリーナイトのハリのネタバレレビュー・内容・結末

ストロベリーナイト(2013年製作の映画)
3.1

このレビューはネタバレを含みます

雨が降りしきる中で暴力団関係者の連続殺人事件が起こる。暴力団の内部抗争が疑われる中で「犯人はヤナイケント」という匿名のタレコミが入る。警察組織はその名前を闇に葬り蒸し返さない事を決めるが真相に迫る為に姫川が動く。

雨を舞台にした連続殺人事件。雨という舞台に関連はあるのか?暴力団の単純な内部抗争なのか?徹底して隠蔽されているヤナイケントとは何者なのか?と面白そうなテーマがたくさん散りばめられているがそれを上手く活かせていない。

雨を強調しているが雨である必要は全く無い(一応室内で殺害された人物だけ今回の連続殺人の中で内部抗争は関係無いが…)し、実際内部抗争に近い連続殺人事件ではあるがあっさり流されるし、警察組織がヤナイケントをあそこまで隠蔽している理由がかなり弱い気がする。9年前の捜査ミスを隠蔽する為だけにあそこまで隠そうとするか…?重要で核心の部分なだけに拍子抜け。

姫川の単独行動の連続でキャスト陣の良さが少ないし、姫川と牧田のラブシーンという最悪の展開もあり本当にがっかり。

ドラマ通して「危険な現場で守らなければいけない存在は邪魔」、「姫川の直感や想像力が核心をつく」とうい根底があり、女であることの不利さを覆す立ち居振る舞いや、冴え渡る姫川の直感を発揮する場面をたくさん作ってきたじゃないか…。何で今作でそれを潰すのか。直感や想像力を働かせず実直にそして単独で捜査する姫川、牧田の前で女を出してしまい挙げ句ラストでは牧田に守られてしまう始末。

不満が多くなってしまったが粗が凄く目立っただけでストーリー的には悪くない。盛り上がりに欠けるがつまらないシーンも無いので概ね満足して鑑賞。
個人的評価:良作
ハリ

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