尿道流れ者

カルトの尿道流れ者のレビュー・感想・評価

カルト(2012年製作の映画)
3.8
素晴らしい気持ち悪さをみせたノロイから、ただのももクロPVだったシロメ、そしてヤングジャンプ的な面白さみせる今回のカルト。
冒頭からはいつも通りの何か気持ち悪いドキュメンタリーホラーだが、やっぱり面白い。今回は家の中で起こる怪異と現場が小さいので、ドキュメンタリータッチ特有のダラダラ感はあまり目立たずテンポ良く感じる。非常に胡散臭い霊能力者が出てきたところから、もう笑いと怖さがハイスコアをどんどん叩き出す素晴らしい映画に。またキャストも絶妙で、あびる優と岩佐真悠子の深夜のこういう低予算なドキュメンタリーホラーに出てそう感が映画のリアリティを凄く高めてた。特に岩佐真悠子が事前にハンバーガーを食べてたせいで霊に取り憑かれるシーンは、綺麗なフリのおかげで最高に笑える。

中盤に入ってガラッと色が変わるのがこの映画の本当に面白いところで、急に1人の男を主人公にした霊能力バトル映画に様変わりする。この男の主人公は素晴らしい。やる気ない・口悪い・意外と人思い・完璧に強いと主人公の条件をしっかりと満たしている。この男の戦いと明らかになる意外な事実があらわになってきたところで、アップになった主人公がつぶやくあのセリフ!ジャンプっぽ〜い。でも全体的にはヤングジャンプっぽ〜い。

面白いと思える人には面白いが、ホラーとして許せない人も多そうな映画。僕は好き。