みたらし

博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったかのみたらしのレビュー・感想・評価

4.5
愛国心とは何なのか、わからなくなった。
日本人は愛国心が足りないとかって言うけど、私は国よりも家族を愛しているし自分の血液とまつげとほくろを愛してしまう、、好きと愛の境界線はなんなのか、
小学生の頃よんだ『いしぶみ』に出てくる中学生は、中学生なのに家族と同じくらい国を想っていて、お国のために亡くなられた。私は放射線で顔の皮膚がタラァント垂れていく中、お国のためなんて思えないだろうな。それよりも好きな人のことを思い浮かべて死んでいく熱い体を恨むだろうな、
神さまが人を作り、その人が人を壊すものを作る。荷物が大変そうなおばあちゃんを助けたいと思うのも人心が生むものだし、『たかが2000万人ですむ』なんてバック将軍のように、会議中ガムを噛み続けながら、おつまみを注文するときみたいに軽く言えちゃうのも人心。
『人間としての失敗をふせぐために自動爆発をさせる』が忘れられない。心臓を、ずくっとさせた、、でも、モノクロの中のタバコの煙は、やっぱり可愛かった。本当に申し訳ないけれど、エンディングの原爆の煙も、巨大クラゲが空をぷかぷか浮いているみたいで、美しい可愛いと思ってしまった、今の時代だからこそ思っていいことですよね。
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