博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったかの作品情報・感想・評価

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博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか1964年製作の映画)

DR. STRANGELOVE: OR HOW I LEARNED TO STOP WORRYING AND LOVE THE BOMB

製作国:

上映時間:93分

ジャンル:

3.8

「博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか」に投稿された感想・評価

記録用

記録用の感想・評価

3.9
ピーターセラーズの一人三役
皮肉たっぷりストレンジラブ
ブラックコメディだった分ラストシーンで急に真面目な気持ちにさせられた
ニコニコ世代なので人類滅亡シリーズ思い出してすこし感極まった
空き

空きの感想・評価

-

このレビューはネタバレを含みます

We’ll Meet Againが好きで、この映画で流れると知って観ようと思った。きっかけがShape Of Waterと同じ。(映画のことは知らずI Know Whyがもともと好きだった)

最高に皮肉ってるし鑑賞後冒頭の文句を見ると良い意味で笑えない。ブラックジョークが過ぎる。
We’ll Meet AgainがWW2の時代の希望を持たせるような明るい(かつ再会を願う)歌が、最後のシーンで絶望感を際立たせていた。
でも最後のシーンが一番好き。エヴァは一度しか観たことないのでよく知らないのだけれど、「今日の日はさようなら」の流れるあのシーンを連想した。明るい音楽をBGMに不穏な笑えない状況になってるやつが大好きなので...
キューブリックによる冷戦を風刺したブラックコメディ。

色々書きたいことはありますが、やはりピーター・セラーズの三役兼任に圧倒されます。その中でも一番エキセントリックな役柄のストレンジラブ博士は、見たら忘れられないくらいの強烈な怪演。

当時はキューバ危機を迎えたことで、アメリカとソ連間の緊張がピークに達していた時。
こういう時代だからこそ、皮肉をたっぷり込めたこの映画が誕生したんでしょうね。

同時期に公開したシドニー・ルメット監督作の「未知への飛行」と併せて見るのもまた面白いです。
ヨーク

ヨークの感想・評価

4.5
冷戦真っ只中の時期にこんなブラックコメディを創れるキューブリックの凄さを改めて感じる作品
アメリカ空軍基地指令が発狂したことから全世界核戦争が起きそうになり、それを止める為に奔走する話。

面白かった。
最初のシーンから飛行機の交尾。これは給油をしているところらしい。

その後、戦争を始めたい軍人。そしてその戦争を止めたい副官。指令を受けた飛行機には降って沸いた戦争にやる気を出す末端の軍人。ワシントンの作戦室、指揮をとるのは戦争をすれば国民が死ぬからやりたくない大統領。大統領の側にはイヤに攻撃的な軍人。ソ連の思惑。

これらそれぞれの場所で物語が同時進行していくのだが、それぞれが絡み合って悪い方向に悪い方向に進み、徐々に世界は滅亡へと向かっていく。
負の連鎖コメディと言っていいと思う。

一番笑ったのは、攻撃指令を受けた爆撃機の機長がおもむろに倉庫みたいなところからカウボーイハットを取り出して気合い付けか何か知らないけれど被って仕事に戻るところ。
ここに何のツッコミも無いのがまた気持ちいい。反・福田雄一といいますか。
このコングという爆撃機の機長は攻撃命令に疑問を呈すなど常識人っぽく序盤は描かれている。
が、このカウボーイハットを被ることによって、更に言えば周囲の部下たちがツッコまない、つまり当たり前のこととして受け止めているという反応をみて、コング機長の
「いざと言う時にカウボーイハットとかを被ってしまうタイプの(おそらく南部出身の)アメリカ軍人」
という狂気を観客は知ることになるし、実際コング機長は狂気を増していき、愉快な発狂状態で物語の結末を左右することになる。
笑うポイントであり、キャラクターの掘り下げであるという素晴らしいギャグだと思う。

こういう狂気が発するおかしみというのを映画で演出する際にはツッコミは本当に不要。そういう意味でこの映画は素晴らしかった。
ボケたりツッコんだりというようなお笑いの言葉を使うのを烏滸がましく思うくらい「おふざけ」が注入された映画を邦画で何本か観たのでこの映画の姿勢は非常に好ましく感じた。

一事が万事この調子で笑いがちりばめられている。
狂気の空軍基地指令リッパーの妄言も垂れ流しなら、作戦司令室の面々の癖も放り出されっぱなし。それぞれのキャラクターが狂気をはらんで面白いという本当に愉快な映画。でもちゃんと現実味があっておふざけになってない。このバランス感覚はすごい。

ストーリーは兎に角悪いことに悪いこと、不運に不運が重なって地球が滅亡していく。このストーリーの送り方もスムースでラストに向かってテンションがあがっていくというきれいな脚本。

ラストは車いすのストレンジラブ博士が、人類滅亡を防ぐナチスの優生思想じみたハーレム計画を熱弁して「立ち上がる」という。
飛行機の交尾で始まって、主人公が「立つ」ところで終わるという。人類滅んでるのに。下ネタ。爽快。
いいコメディでした。非常に好きです。
ジャンル的には…コメディ何ですよね?
自分のポンコツ頭では笑えなかったです(笑)。
キューブリック作品って一回観ただけでは解らない🤔(自分がポンコツだからかな)
60年代にこの脚本が書けてるのが怖い
博士のキャラを見るとキューブリックを感じる
コメディタッチになってて笑えるけど、現実にもし核での終わりがあるとして本質を突き詰めていくとこんなもんだろなって思ってしまえる絶妙さが凄い。
あと作戦会議室のデザインが凄い好き。
ヴェラ・リンが歌う主題歌「We'll Meet Again」が流れ、うんとこさ水爆が炸裂するラストが印象的。

ちなみにヴェラ・リン、何と御歳101歳(2018年時点)でまだお元気です。

鬼才スタンリー・キューブリックによるブラック・コメディの決定版で、この作品も今さら何を言うことあるんだろうという程の超有名作であります。

ピーター・セラーズが一人三役を演じたことでも有名な作品(当初は爆撃機長のキング・コング少佐もやる予定だったそうな)だが、おそらくセラーズとしては「カインド・ハート」で一人八役を演じたアレック・ギネスを相当意識していたように思う。

ストレンジラヴ博士の薄気味悪い笑みは、「マダムと泥棒」(本作はセラーズも出演)でギネスが演じた教授を彷彿させる。

時は米ソの核開発競争が本当にシャレにならなかった1960年代。

ソ連が攻め混んでくるという強迫観念にとらわれ頭がおかしくなったアメリカ空軍のリッパー准将(スターリング・ヘイドン)は、独断でソ連への核攻撃命令を発令する。

たまたま現場に居合わせたイギリス空軍のマンドレイク大佐(ピーター・セラーズ)がリッパーを攻撃を止めるように説得する。

一方、マフリー大統領(ピーター・セラーズ)は深刻な事態を収集するため、タカ派のタージドソン将軍(ジョージ・C・スコット)や元ナチの科学者ストレンジラヴ博士(ピーター・セラーズ)ら有識者を緊急召集するのだが……。

間違いなく映画史に残る傑作ではあるものの、純粋にコメディとして笑えるかというとまた違う話。

ただしこの映画の場合、あまりにも戦慄な内容なので、笑うに笑えないというのが正しいかもしれない。

なお登場人物はみんな名前がギャグになっている。

タイトルのストレンジラヴ(異常愛)博士を筆頭に、ジャック・D・リッパー准将はジャック・ザ・リッパーから、キング・コング少佐はそのまんま、マンドレイク大佐はマンドラゴラの別名、マーキン・マフリー大統領の“merkin”は女性陰部用のかつら、そしてタージドソン将軍は“turgid(膨張した)” “son(息子)”なんだそうな。

まあ何てやらしい名前なんざましょう。

■映画 DATA==========================
監督:スタンリー・キューブリック
脚本:スタンリー・キューブリック/ピーター・ジョージ/テリー・サザーン
製作:スタンリー・キューブリック/ヴィクター・リンドン
音楽:ローリー・ジョンソン
撮影:ギルバート・テイラー
公開:1964年1月30日(米)/1964年10月6日(日)
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