TaiRa

ダークホース リア獣エイブの恋のTaiRaのレビュー・感想・評価

-
ここまで絶望的で落ち込む映画も最近観ないので、かなりのダメージ。タイミングの問題でもあるけど。

中年になっても実家で両親に寄生しているエイブ。父親の会社で仕事を貰うがロクに出来ない。控えめに言っても人間のクズである。買ったフィギュアに傷があるとトイザらスの店員にクレームを入れてブチ切れる。こいつ自分がクズだとも分かっていない。自分は、やれば出来るダークホースであると本気で思っている。そんなエイブの人生が混乱の中、静かに終わる。壁紙の内側にあった文字が切な過ぎて死にたくなる。エンディング曲も殺しにかかってる。

エイブがいきなりプロポーズする女性ミランダは『ストーリーテリング』の【フィクション】パートの主人公ヴァイと同一人物。引き続きセルマ・ブレアが演じている。彼女がプロポーズに応える台詞が強烈。「リストカットもやめる。小説家になる夢も、希望も野心も成功も自立も自尊心も諦める。……結婚して子供産むわ」
TaiRa

TaiRa