このレビューはネタバレを含みます
関東大震災のシーンだけ見たことがあった。
改めて一から見たけどすごく良かったんだなこれが!
フィクションとノンフィクション。
西島秀俊の声が好きすぎる〜。
「創造的人生の持ち時間は10年だ。
君の10年を力を尽くして生きなさい」
関東大震災のシーン、迫力があって震災の恐ろしさががっつり伝わってくる。
大地震があったら町が悲鳴で溢れるんかな、って思ったけど、この作品を見てたらそんなこともないんかなって。
菜穂子が美しかった。
好きな人に美しいところだけ見せる、そんなかっこいいことできへん。
もちろんそれもかっこよくて美しい生き方やけど、自分ならありったけの私を見て欲しいな。笑
最後、カプローニと邂逅するシーンに全てが詰まってるよな。
地獄のようで、地獄ではない場所。
「一機も戻ってこなかった」
自分の夢に向かって忠実に生きた男。
結果として、多くの犠牲者を生むことになったという事実。
支えてくれた妻の死。
「あなた、生きて」
“Le vent se lève, il faut tenter de vivre.”
“風立ちぬ、いざ生きめやも”
公開されてから9年近く経つこの作品。
確か実家にあるレコーダーにも録画してあるから、少なくとも一回は地上波で放映された。
中学、高校生ではなく、22である今、この作品に出会えてよかった。
中学生の自分が見てたら苦手意識を持って一生見んかったかもな。
もっと早く出会いたかったっていう作品がある中で、ある程度歳を取った今やからこそ、味わい深く楽しめる作品がある。
これだから映画はやめられないってばよ。