グラ子

風立ちぬのグラ子のネタバレレビュー・内容・結末

風立ちぬ(2013年製作の映画)
4.7

このレビューはネタバレを含みます

関東大震災のシーンだけ見たことがあった。
改めて一から見たけどすごく良かったんだなこれが!


フィクションとノンフィクション。

西島秀俊の声が好きすぎる〜。


「創造的人生の持ち時間は10年だ。
君の10年を力を尽くして生きなさい」


関東大震災のシーン、迫力があって震災の恐ろしさががっつり伝わってくる。
大地震があったら町が悲鳴で溢れるんかな、って思ったけど、この作品を見てたらそんなこともないんかなって。


菜穂子が美しかった。
好きな人に美しいところだけ見せる、そんなかっこいいことできへん。
もちろんそれもかっこよくて美しい生き方やけど、自分ならありったけの私を見て欲しいな。笑


最後、カプローニと邂逅するシーンに全てが詰まってるよな。
地獄のようで、地獄ではない場所。

「一機も戻ってこなかった」

自分の夢に向かって忠実に生きた男。
結果として、多くの犠牲者を生むことになったという事実。
支えてくれた妻の死。

「あなた、生きて」


“Le vent se lève, il faut tenter de vivre.”

“風立ちぬ、いざ生きめやも”




公開されてから9年近く経つこの作品。
確か実家にあるレコーダーにも録画してあるから、少なくとも一回は地上波で放映された。

中学、高校生ではなく、22である今、この作品に出会えてよかった。

中学生の自分が見てたら苦手意識を持って一生見んかったかもな。

もっと早く出会いたかったっていう作品がある中で、ある程度歳を取った今やからこそ、味わい深く楽しめる作品がある。


これだから映画はやめられないってばよ。
グラ子

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