HiroKawazoe

風立ちぬのHiroKawazoeのレビュー・感想・評価

風立ちぬ(2013年製作の映画)
4.6
語り尽くしたくても語り尽くせないほど、素晴らしい映画です。
そこそこのIQと感受性を持ってないと楽しめないので、見る人を選ぶのは確か。

宮崎駿は、"アニメが好きな人"を嫌いだったり、「アニメなんて幼稚なものは日本という国をダメにする」という思想が有名だが、この「風立ちぬ」が宮崎駿の遺作ということについてはとても感慨深いものを感じさせられる。

戦争は嫌いだが、戦争の道具である飛行機を作るのが好きな男と、肺結核を患う美しい魂の女性との切ない物語。ゲーテのファウストの類型でもあるらしい。

"美"を主題とする文学性としては三島由紀夫にも近いものを感じる。
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