このレビューはネタバレを含みます
話の内容を忘れてしまったので2回目の鑑賞。
この映画を初めて見たのは公開当初社会人になりたての頃だったんだけど、当時はなかなかこの映画の良さを理解できなかったんじゃないかなと思う。
自分に愛する妻がいて、多かれ少なかれ何かしらひたむきに打ち込んだものがあって、でも世の中のより大きい流れの中で自分の力なんてものは皆無で、それでもひたむきに生き続ける、そういった先人たちの少しずつの積み重ねで世界は進んでいく。それが実感できるようになるには、それなりの人生の時間が必要なんじゃないかと思う。自分もまだまだ足りないかも知れない。
作品後半の物語の流れがとても美しい。離の寝床で菜穂子さんに勧められて二郎さんがタバコを吸うシーン、二郎さんを仕事に送ったあと、支度を整えて菜穂子さんが高原へ向かうシーンがとても胸を打つ。
二人を見ていると、自分はここまでひたむきに生きられないな、と思うけど、それでも暗い気持ちにはならないよね。
またもう少し歳とったら見直してみたい。色んな良さが見えてきそうな気がする。