パゾ

かぐや姫の物語のパゾのネタバレレビュー・内容・結末

かぐや姫の物語(2013年製作の映画)
1.5

このレビューはネタバレを含みます

表現方法にものすごく技術が詰まっているのは分かりますし、墨絵の様な絵柄が独特の風味を作り出してるのも分かります。

ただ、少しでも原作の竹取物語には無い冒険的な表現が出た後には必ず「実はこれは夢でした~」という言い訳の様な展開が結構な回数繰り返されます(予告のかぐや姫の爆走シーン等)。冒険的な展開を用いるならそれを纏めるだけの脚本も作るべきだと思います。

また、終盤、かぐや姫と再会した瞬間、自分の妻子を捨ててかぐや姫と駆け落ちしようとする捨丸のシーンを美談の様に描いており、ジブリ映画として世に出すなら子どもが観る事とか制作者らは考えなかったのか?とも思いました。ちなみに、このシーンも夢オチで片をつけてます。

原作竹取物語に忠実であろうとしたり、中途半端に冒険的な展開やキャラを入れたりした結果、ちょいちょい歪みが出ているのに、それに対するフォローが全体的に強引過ぎるので、ジブリブランドが無ければ割と酷評されてしかるべき作品だと思います。

墨絵の様な絵柄や話のテーマは間違いなく素晴らしいのですが、それ以外の要素のマイナスが多すぎる作品でした。
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