水彩画のような画が動くだけでも、あぁ絵が動く、というアニメーションの原始的感動があるし、この映画、絵には十分余白を残しつつ、音や色味などの演出は相当細かいのです。冒頭の竹を切っている翁のナタの音が遠くから響き、嫗のナレーションで「今は昔、…」と始まる演出、見事です。宮崎駿氏が「この映画で泣くのは素人」と言ったらしいですが、すみません私ド素人です(笑)…ラスト号泣でした。でもこの一見救われないラストの後に流れる二階堂さんの曲がなんとも言えない救いになっている。最後までニクい演出です。正に日本のアニメーションとして誇らしい作品。アカデミー賞あげたかった。
