FOURFINGER

汚れなき祈りのFOURFINGERのレビュー・感想・評価

汚れなき祈り(2012年製作の映画)
3.8
孤児院で幼少期を過ごした2人の女性アリーナとヴォイキツァ。久々に再会するも、ヴォイキツァは信仰にどっぷり浸かった修道女になっておりました。孤独なアリーナはヴォイキツァにここから出ようと提案するもそれを拒みます。アリーナは、平穏で静かであった修道院で「ヴォイキツァを洗脳してんじゃねぇ!」と言わんばかりの問題行動を起こすわけです。こりゃ、悪魔が憑いている!とした神父らは悪魔祓いの儀式を行いますが…。といった話。暗い、暗いですよ。アリーナがこれまた超トラブルメーカーなんですよ。しかし、最後までヴォイキツァはね、優しいんですよ。「彼女孤独なの、ここに置いてあげて!神父様!」みたいなね。神父苦笑いですよ。超いい迷惑。彼女が来てからというもののろくなことがないんですよ。最後の最後まで神父を苦しめるんですよ。本当に悪魔なんじゃねーか?と思いましたよ。日本ならばさっさと病院へGOだ!ですむ話ですが、病院からも拒否られるんですね。困ったもんです。しかし悪魔祓いってのもね、信仰のない僕等にはどうもしっくりきませんよ。両極端な双方の考えに共感はできないものの、とても見応えのある長編でしたよ。アリーナとヴォイキツァは映画出演は初の素人だったそうですがびっくりするほど本作に馴染んでおりましたよ。長く暗い本作ではありますがこれを機にルーマニア映画に関心を抱きましたよ。