takanoひねもすのたり

ハーブ&ドロシー ふたりからの贈りもののtakanoひねもすのたりのレビュー・感想・評価

3.5
うっかり見逃してした『ハーブ&ドロシー』の続編ドキュメンタリー

郵便局員だったハーブと図書館員だったドロシー夫妻、アートギャラリー巡りを趣味に、これまでこつこつ集めた現代アートコレクション、彼らの選定基準はシンプル
①自分達のお給料で買える値段であること
②1LDKのアパートに収まるサイズ
③持ち帰れる
④買った作品は売らない
そして30年間で4000点、前作ではコレクションをナショナルギャラリーへ(コレクションを絶対に売却しないという誓約と共に)寄贈したところで締めくくり。

半世紀を経てコレクションは5000点近くにのぼりナショナル・ギャラリーでも収蔵に頭を悩ませたそうで、夫妻との協議の末、アメリカ50州の美術館に50点づつ寄贈するプロジェクトが立ち上がる(50×50)
その流れを追った続編。

車椅子生活になっていたハーブさんは、終盤になると、お亡くなりになったことが知らされる。
残されたドロシーさんが「(コレクションは)ハーブとふたりで集めてきたものだからもう止めるの」「ふたりのコレクションに余分な物を加えたくない」という姿勢が清々しかった。