うえ

偽りなき者のうえのレビュー・感想・評価

偽りなき者(2012年製作の映画)
4.0
先入観の恐ろしさ

幼稚園児の女の子のちょっとしたイタズラで発した言葉が一人の男の人生を狂わせる。

「小さく可愛い子供は嘘をつかない。」「離婚して息子にも会えない寂しい男は性犯罪に走る。 」これはなんの根拠もない先偏見であるが、一旦それを持ってしまうとそれを取り払うことは難しい。

見ている側としては主人公のあまりにも悲惨すぎる境遇に同情し、勘違いしている周りの人間にイライラしてしまうが、もし自分がその場にいればどう考えるだろうかと常に自問させられた。

周りの怪しむ目や、嫌がらせに堪えかね徐々に狂っていく主人公の姿は見ていられないほどに痛々しかった。

ラストまで見た最後の感想は
「自分なら引っ越す」
うえ

うえ