トムヤムくん

リンカーンのトムヤムくんのレビュー・感想・評価

リンカーン(2012年製作の映画)
3.5
南北戦争のなか、奴隷制度撤廃のために闘ったアメリカ大統領 エイブラハム・リンカーンの晩年を描いた作品。アカデミー賞では最多の12部門にノミネート。ダニエル・デイ=ルイスは3度目の主演男優賞を受賞した。

スティーヴン・スピルバーグが10年以上も温めていた企画のようで、本編が始まる前に監督本人から直々に時代背景の説明がなされるなど、力の入れ具合が異常。でもこれって、時代背景の説明をしないと全然分からない人がいっぱい居るって事にもなるので、めっちゃ不安にさせられた。

そもそもこの作品が公開されたのは、2012年11月。アメリカ史上初の黒人大統領バラク・オバマが、2度目の再選へ向けて出馬していた時期らしくて…観る前から政治的な匂いがプンプンするね。

しかし、本作はリンカーンの生涯を描いた伝記映画にするのではなく、主に奴隷制度撤廃が可決するまでの会議を中心に描いている。そうすることで政治臭を感じさせない構成になっているのが鳥肌。気付いたらめちゃくちゃ見入ってたし、あっという間に終わってた。凄い。

でも、難しいものは難しいよね。全然はっきり言っちゃう。特にアメリカの歴史や政治には一切詳しくないから、余計に訳分からん。結局最初の不安は的中しちゃったけど、何となくで見てられるのが、もうスピルバーグ様々って感じだった。