うえのひろむ

建築学概論のうえのひろむのレビュー・感想・評価

建築学概論(2012年製作の映画)
4.2
「過去のオトシマエをつけるために未来はあるのです」
この言葉を思い出す。
タイトルに反して、初恋をめぐるお話。

思わずロマンチックエンジンに火がついてしまう。
途中まで、本当に泣くところがあるか?と、訝しんで観ていたけど、ラストの20分で一気に泣きそうに。
20代で観てたら、多分わからなかったろうけど、いまは危うく泣いてしまうところだった。
オム・テウンが、どうも村上春樹に見えて仕方がない。
過去パートは、いちいち甘酸っぱくて、コーヒー引きで粉々にされてる気がする。
10代ならではの踏ん切りのつかなさだったり、すれ違いが、もどかしいやら、甘酸っぱいやら。
逆に30代になってからの現在パートの、年を重ねた故のふてぶてしさだったり、計算だったりが際立つように思う。
ラストシーンはこれで良かったと思う。
むしろこれでなければ受け入れられなかった。

そして現在パートのハン・ガインがパーフェクトにストライク過ぎて困る(笑)
丸顔で気が強くてって、どれだけ盛り込むんだよと(@0@;)
キャラクター造形は『猟奇的な彼女』の彼女を思い出した。

2021年12本目
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