のすけ

暗闇から手をのばせののすけのレビュー・感想・評価

暗闇から手をのばせ(2013年製作の映画)
3.5
再鑑賞。
障害者専門デリヘル嬢沙織と障害者たちの物語。68 分と短くて観やすい。
まずこの作品ではじめて障害者専門風俗の存在を知った。
筋ジストロフィーで余命わずかな全身タトューの人、生まれながらに車椅子でもめちゃ明るく生きる人、事故で脊髄を損傷し勃起できなくなり家でふさぎ込む人‥様々な人生がある。
それを見守る家族にも様々な思いがあるのが分かる。塞ぎ込む青年の母親は、若い子に相手してもらえば息子の生殖機能が回復すると信じ込み勝手にデリヘルを呼んだり宗教的なものにはまっていたりする。

そんなハードな障害者専門デリヘル嬢初日から人生の意味を学んでいく沙織。
楽そう&怖くなさそうという安易な理由ではじめた仕事だったが、いつしかその仕事に仕事以上の価値を見出していく。

『障害者と健常者の違いなんてないよ。誰だってどこか欠けてる。あんたも、わたしだってそうだよ』

この言葉が刺さる。
しかしこの言葉も、障害者でも健常者でもその人によって捉え方は様々かもしれない。

最後は、
自分の心が決めるのだろう。