もやし

嘆きのピエタのもやしのレビュー・感想・評価

嘆きのピエタ(2012年製作の映画)
5.0
金獅子賞を取った名作。
あらかじめ名作と知っててもなお衝撃を受ける凄すぎる映画。
初めは何この気取った映画、こういうのを金獅子賞にするようじゃ終わりだよなーなんて生意気にも思ってたけど、とんでもないアホでした俺は。
好みは極端に分かれるだろうけどたぶん惹き付けられて最後まで見ちゃう人多いと思う。


恐ろしくグロテスクであり、何故か同時に崇高さを備えた映画。


天涯孤独の主人公がしかも借金取りという仕事をしていて、金を返せない人を障害者にして保険金で借金を返させるという尋常じゃない地獄みたいなことをしているというのを延々見せられる序盤は、耐性ない人はここで相当数脱落すると思う。


そこに初めて会う母親が現れて徐々に徐々に心を許していってふと自分のやってることの惨さ、罪に気付く。


ある意味究極のマザコン映画だよな。母子なのにそこにはエロスすら感じてしまう。30の男が少年のように母親に甘える。


守るべきものがあるのとないのとで人はこうも違うのかってのはまざまざと見せつけられますね。


この映画のテーマはもっとずっと深いところにあるのですが、まあそんなことレビューでダラダラ書いても仕方ないので書きません。



久々に痺れたなあ。
もやし

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