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真夏の方程式のcbapのレビュー・感想・評価

真夏の方程式(2013年製作の映画)
4.3
事件の動機がどちらも不充分に思えたが後から考えてみると…

父の犯行はそれまで抑えていた孤独や不安や不満が暴発してしまったのかなと思う。殺害に及ぶ必要があったとは感じないし、単に娘を守る事を考えれば事故として届ける方が的確のように思う。
あのような行動に至ったのは、父親としてのアピールであったと考えると、それまで長年抱えていた辛さがじんわり浮かんでくるような気がする。
逮捕後にどこか満足気に見えるのも、本当の父親への対抗心が解消されたのと、やっと家族の仲間に入れた安心感のようにもとれる。
全て失って罪を被り離れているほうが満足し感謝を感じている一方、全てのみ込んで一緒に生活しているほうが実は孤独を感じ不満を内に秘めているというのは自分の経験でも理解できる気がする。
唯一の共犯者を選んだのもそういった気持ちの現れだったのかも。

ただまぁ元刑事さんが気の毒ではある。
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