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共喰いのmareのレビュー・感想・評価

共喰い(2013年製作の映画)
2.5
菅田将暉と光石研の狂気がぶつかり合う控えめに言って地獄と胸糞の縮図を描いた歪んだ家族映画。主演二人の演技は鬼気迫るものがあるが、ジメジメとしたストーリーで重苦しい空気が終始流れる。悪の種は親から子へと、断ち切りたくても何かしらの名残を残して負の連鎖の中で通底する。作家性の高い映画に出たばかりで覚醒し始めた頃の菅田将暉のピリピリとした演技、光石研の凶暴さ剥き出しの佇まいは見応えがあるが、その要素のみで繋ぎ止められている印象がある。文学の映画への落とし込みは危ういバランスで成り立つものだと感じる。
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