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まぼろしの市街戦のENDOのレビュー・感想・評価

まぼろしの市街戦(1967年製作の映画)
4.2
狂人は聖者となる。第一次大戦中ドイツ軍によって時限爆弾を設置された北フランスのある街。そのシチュエーションが素晴らしい。元の住民は全員避難。理解されない者達が作る日常は理想郷となる。主人公は実社会では軍用伝書鳩の日陰者だがここでは王様となる。劇的ではなく自然に同化していくのが心地よい。彼らにとっては戦争すらも遊戯の一種だ。時間の概念も覆されている。年配の老人が末っ子なのだ。意外とニヒルな最期も不思議と空々しくなく爽快感がありました。花が先頭の引き金になるのは皮肉です。
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