りゅっくサック

バレットのりゅっくサックのレビュー・感想・評価

バレット(2012年製作の映画)
2.6
シルベスター・スタローン×サン・カン×ジェイソン・モモア。
というランボー+ワイルド・スピード+アクアマン対決!
これは見るしかないでしょ!と意気込んだものの、スカッとする復讐アクション物と思いきやなんだかモヤモヤすることに。

スタローン演じるジミーは金で殺しの仕事を請け負うものの、それは娘の生活を支えるためで女子供は殺さない矜恃を持つ男。

一方巻き込まれバディになるサン・カン演じるテイラーは、警察のデータベースにスマホでアクセスしどんな悪でも法律で裁くべきと言う今時マジメ刑事。

この2人の凸凹コンビが見所なんでしょうけど
終始「お前みたいな甘ちゃんいつでも殺せるんだぞ?」なスタローンと
「この事件が終わったら必ず逮捕だ!」なサン・カン
信頼もし合わず、お互いの身の上話をして相容れる落とし所を見つけもしない。
ずっとルパンと銭形の乳繰り合いのまま。

モモア演じるキーガンはスタローンの相棒の仇であり、元軍人の快楽で人を殺す殺し屋。
こういう敵は殺され方が肝だと思うんですが、それで死ぬの…?という散り際。

スタローンの娘がクライマックス前、重要な証拠に何か手を加えた様な描写もありますが、そんな事はなかったぜ。

実はテイラー役はダメな方のパニッシャー(2004)やミスト(2008)でお父さんを演じた、トーマス・ジェーンに内定してたそう
プロデューサーが幅広い層にアピールする為“エスニック”な要素が必要とサン・カンに変えたらしい。
うーん…トーマスのままが良かったんじゃない?

人間模様は何も変わらないまま、殺し屋同士の内輪揉めで終わる本作。
91分という短さなのがせめてもの救い。

にしてもジェイソン・モモアのアクションは流石。
堂々とした立ち振る舞いと武器を扱う手の内で一発で強敵だと分かる。
ワイルド・スピードを救ったジェームズ・ワンと手を組んだアクアマンが売れるのも頷ける。
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