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さよなら、また明日のsonozyのレビュー・感想・評価

さよなら、また明日(1960年製作の映画)
4.5
アンジェイ・ワイダの『灰とダイヤモンド』等で助監督を務めたヤヌシュ・モルゲンシュテルンの長編第一作。
同作の主役として有名なズビグニエフ・チブルスキー(ジャケ写左)が他2名と共同脚本&主役。

黒バックに人形劇風な手のパントマイムの印象的なオープニング。
その劇団のリーダー ・ヤチェク(チブルスキー)が小さなハコ(劇場)で一人ピアノに向かいながら人形に語りかけている導入。

場面は過去。ヤチェクは、町で道を訪ねてきたフランス人女性マルグリット(ジャケ写右)に一目惚れ。彼女の車にテニスラケットがあるのを見て、明日テニスやりましょうと誘う。

実際はヘボすぎるテニスでマルグリットに呆れられる始末で、その場に来たテニスの上手い友人達に自信喪失するヤチェクは、そこにいた少年に託し、冒頭に出てくる人形を彼女に渡して去る。

いかにも上流階級なマルグリットと、諸々コンプレックスのヤチェクだが、彼女が仏語、英語、ポーランド語もそこそこ出来るため、何とかコミュニケーションを重ねていく二人。
大きな教会で結婚式の真似をしてみたり、彼女がヤチェクの劇を見に来たり、町を案内したりと、いい感じ。
二人の影のシルエットなど印象的なシーンも多数。

そして、明日一緒に...と約束した夜。「さよなら、また明日」と別れた二人は...

マルグリット役のTeresa Tuszynskaがなんともキュートで、特にテニスウェア(白いトップスにショートパンツ、ベトナム笠帽子)は過去最高レベルのキュート大賞。

東欧のジェームズ・ディーンと呼ばれたらしいズビグニエフ・チブルスキーは、ジェームズ・ディーンほどカッコよくもないし、ちょっとヌケた感じが魅力だと思いますが、今作ではその魅力がいい感じに出てました。

大好物なモノクロ&いい感じのジャズ♪の作品です。
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