あにお

ワイルド・スピード EURO MISSIONのあにおのネタバレレビュー・内容・結末

3.4

このレビューはネタバレを含みます

劇中で誰か言っていたが、車はいじってこそのもの。だけど、ほぼ一から作ったってなると急に“ぼくのかんがえたさいきょうのくるま”みたいになって冷める。繊細な車ヲタ心。
ラストの「宣伝か!大人の事情で出演か!」と叫ばずにいられない不自然すぎるジュリエッタ登場も、アクションの勢いに水を差すようで冷める。何ならアルファロメオに対する深い愛でさえも冷める勢い。誰得なのよ。
もうただただ壮絶なスケールのアクション。スケール的に車が(アメリカンマッスルでさえも)オモチャにしか見えないし、それが車である必要性も感じられない。申し訳程度に出るストリートレース会場っぽいシーンさえも“最初から速い”高級車に汚染され、主人公ファミリーが金持ちになってしまったために35GT-Rですら浮いてしまう有り様。
一部の車好きが喜ぶ映画から、万人が喜ぶフルスケールアクション映画に脱皮したことを称えたい反面、寂しくもある。
でも、そんなことどうでもいいくらい、ストーリーも素晴らしく練り上げられている。けど正直ちょっとこのノリは飽きてきた。

車にそこまで詳しくない人、これを観たら次は『グラン・トリノ』を観ましょう。中盤にドムが乗って活躍する赤いアメ車(車種分からん)。あれが“Gay Spoiler”だよ。
あにお

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