風来坊

サロゲートの風来坊のレビュー・感想・評価

サロゲート(2009年製作の映画)
4.0
再鑑賞。

サロゲートと呼ばれる身代わりのロボットを操作する未来。犯罪や感染症などがない安全なユートピアで起きた殺人事件を捜査する刑事の活躍を描くSFサスペンスアクション。

今では珍しくない設定ですがアバターの現実化は当時は面白く思いました。
当時は社会問題にもなっていたのかな?ネット中毒にも皮肉を入れて表現されてますね。
サロゲートは美男美女ばかりで実際それを操作してる人はそれとはかけ離れた人ばかりというとこが実際のネットゲームなんかのアバターを皮肉っていて面白い。

物語としては展開が速くてサクサク観れました。
ただその分、最初のサロゲート社会の説明がザックリでちょっと説明不足な気がします。
この映画の最大の見所は私的には髪のあるブルース・ウィルスさんじゃないかと思います(笑)
ブルースさんは渋くて良かった。ブルースさんが主演だから作品の質を上げていた気がします。

人間味のないサロゲートの感情の無さ、不気味さは良く表現されていたと思います。
ただ…。話しの展開はそれなりに分かってしまうので、サスペンス的にはビックリする感じでは無いですね。
物語の舞台が複雑な感じなので、話しは取っ付きやすいようにしたのかなと思います。

話しの薄っぺらさを、スピード感が溢れる演出で補っている感じです。この辺は流石に「ブレーキ・ダウン」「U−571」で知られるジョナサン・モストウ監督らしさ溢れるところ。
好きな監督ですが撮ってる本数は少ないし、2017年の作品を最後に引退状態で残念でなりません。

時間自体も短いんですが、良くまとめられた映画だと思います。ただラストは賛否両論あるんじゃないかなーと思います…。
テンポ良い展開と分かりやすい演出でなかなか楽しめた作品でした。
風来坊

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