津軽系こけし

欲望のバージニアの津軽系こけしのレビュー・感想・評価

欲望のバージニア(2012年製作の映画)
3.9
禁酒法時代にこんな西部劇が展開していたのがまず驚き。


ボンデュラント三兄弟の人間模様とキャラクター性に惹かれた。
トム・ハーディ演じるフォレストは兄弟を引っ張るリーダーとしての風格を匂わせ、クールな印象を抱くけれど男としての義理にはかなり熱い男、トム・ハーディの静かな眼光がこのキャラクターをさらに際立たせている。

ジェイソン・クラーク演じるハワードはフォレストを心から信頼している長男、フォレストとは語らずとも通じ合ってるあの感じが男臭くて好き。

そして何と言ってもシャイアラブーフ演じるジャックが印象的。格好はつかないし、男としての意地にも欠ける、本当にあの2人の弟なのかと疑ってしまうほどの腰抜け具合、しかし実は兄譲りの情に熱い男。
終盤のレイクスと対峙した時の彼の覚悟と意地には感服させられる。

ストーリーと展開にはそこまで目を見張る所はないけれどこの3人の織りなす男臭い人間ドラマが刺さる刺さる。
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