クラシックに暴力、芸術性、権力に楯つく。なんか「時計仕掛けのオレンジ」を彷彿とさせる異色の映画。
「有名人になりたい」という理由でトラブルを起こしまくる、誰にも手が付けられない暴力の権化にトム・ハーディ。これが実在する囚人のお話なんだから驚かされる。カメレオン俳優ハーディの鬼気迫る狂った演技も恐ろしく良い。
まぁ暴力ばかり横行してちゃあ、観客もウンザリしかねない。でも本作は、イギリスらしいブラックユーモア、コミカルな場面を織り込み、コロコロ変わる場面転換に魅了されてついつい見てしまう。ほんと奇妙キテレツですね、この作品。極悪人マイケルが道化役の喜劇俳優になりきりストーリーテリングする、風変わりな演出が好きですね。
