女性が強くなって男性が弱くなったなどと言われるが、子供まで産んでしまう女性の方がもともと男性より強いのである。この映画は単なるエロチックスリラーではない。これはユニセックスの到来を予期する映画だ。女性が男性化してきて、男性が女性化していく。だからシャリーズ・セロンとマイケル・ダグラスのセックスシーンはいつも女性の方がコントロールを取っている。体位だって騎乗位なのである。男性に尽くす昔ながらの男性の理想像がマイケル・ダグラスの元恋人で、だからこそ男の象徴でもあるカウボーイの友人と男に尽くす女の運命はあのようになったのだ。
「氷の微笑」は強い女性に立ち向かう1人の弱い男性の物語と言って良いと思う。そして人間の持って生まれた本能(この映画の原題)によってラストの行動が決断されるのだ。
もしくは、そんな難しい事は考えずにあの超有名なノーバンの場面のためだけに見るのも良しw