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ハーヴェイ・ミルクのzoeのレビュー・感想・評価

ハーヴェイ・ミルク(1984年製作の映画)
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恥ずかしながら、この作品に出会うまでハーヴェイ・ミルク、彼の存在を知りませんでしたが、こうして彼の生きた人生や彼の政治活動について知ることができて本当に良かったです。鑑賞して、自分の勉強不足を痛感したので、もっとLGBTコミュニティーやマイノリティの歴史について勉強しようと思いました。

ひとりでも多くの人に観てほしい作品です。

1985年アカデミー賞で最優秀長編記録映画賞を受賞している本作は、ゲイであることを公表して、全米初の公職(サンフランシスコ市市政執行委員)に選ばれ、ゲイライツ(ゲイの権利)を確立させたハーヴェイ・ミルクの活動と暗殺事件についてを記録したドキュメンタリー作品。彼と親交の深かった8名へのインタビューと、ニュース映像などで構成されている。

LGBTだけでなく、有色人種のためにも声を挙げ、マイノリティのために社会と戦い、権利を訴え続けた彼、ハーヴェイ・ミルクの公職者として働いた期間は短期間ではあったものの、当時にも現代にも大きな影響を与え、マイノリティとして生きる人々に勇気を与えた。

以前から周りに暗殺を危惧されており、自身もその危険を察知していて、『私が暗殺されたときにこれを公開してほしい…』と音声を残していたほどだった。そんな危険がありながらも堂々とパレードで笑顔を見せる彼の姿は誇りに満ち溢れていた。きっとこの彼の姿を見た人は沢山の勇気と力をもらったに違いない。

どうしても彼がもし殺されていなかったら…と考えてしまう。
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