AKIRAやスチームボーイなどで知られる大友克洋が監督の一人を務めたオムニバス映画。“日本”を題材にした4つの話。
良くも悪くも海外の映画祭やヨーロッパのファンに向けたような作品でした。どのエピソードも作画が良い一方で、これぞ日本の芸術的なアニメと言わんばかりに世界観を押し付けてきてかなりうざかったです。日本人が好きそうな日本というよりは、ターゲットを外国人に絞って作られている印象を受けました。でも今作でやってることは珍しくないし、斬新性もありません。もののけ姫とか、犬王とか、新世界よりとか、ひぐらしのなく頃にとか、日本らしさを売りにしていて海外でもヒットしたアニメーションはたくさんあるけど、今作は狙い過ぎて完全に空振りをしていました。特に大友克洋の原作を使った4つ目のエピソードが酷かったです。捻ったような結末を敢えて見せて作品が終わったけど、物語そのものが馬鹿げてるし、AKIRAみたいな勢いもなくて残念でした。
話によると今作は最初の2つのエピソードが先行して作られたそうです。確かにあの2つは如何にもヨーロッパのキモヲタを意識して作られていた気がします。
