愛したつもり。
見ていたつもり。
「誰もわるくない」という台詞は言い訳なんかではなく、
未熟なオトナたちには本当に悪気がないのだろう。
だいすきなひとたちに翻弄され、
それでも無邪気な顔で愛を求める少女の姿に
胸を痛めていないというわけでもないみたい。
ダークなテーマだけど悲壮感漂うわけでもなく、
カラフルな子ども服や派手なケーキ、
ボートを眺めて貝殻の音を聴いたビーチなど
色彩や景色がとても美しいから、
重苦しさはまったくなかった。
子役の女の子もすっごく魅力的で、
空虚な眼差しと笑顔のギャップにドキッとするし、バーカウンターでジュースを飲むシーンなんて堪らなく可愛いの。
ラストシーンの視線や表情の変化は特に凄い。
子どもには、
わからないからこそ見えるもの感じること
ってあるんだよね、きっと。