前作が大傑作だっただけに、期待半分不安半分だったが、残念ながら前作を超えられていない。前作はシンプルに、一般人がスーパーヒーローになるとしたら？というオタクの妄想を見事に映像化してくれたわけだが、今作はそれを踏まえてもう一歩話を進めた結果、逆にパワーダウンしてしまったと思う。続編なので、一般人がヒーローを続けるにあたっての理屈や落とし前を説明しなくてはいけなくなり、それが登場人物の多さと相まって全体に薄味になってしまった。一般人が自警団を作り悪と戦うなんて所詮無理という非情（？）な現実を、「ダークナイト・ライジング」ではなく「キック・アス」で見せられるとは。
それでも所詮おバカ映画なので、きっちり笑わせてスッキリもさせてくれるので、何も考えずに楽しめればOKでしょう。
悪役マザー・ファッカーがキック・アスに向かって言うセリフ。「男なんてみんな宝くじ一発当てて、スカーレット・ヨハンソンと一発やりたいんだよ！」…全くその通り！w
ただもう主役の二人が大人だし、アーロン・テイラー=ジョンソンに至っては「GODZILLA」の次は本物のヒーロー「アヴェンジャーズ2」に出演らしいので、キック・アスのパート3は作らなくてもいいんじゃないかな。ヒット・ガール主演のスピンオフなら喜んで見るけど。
