「青春アニメ」というカテゴリーにおいては
完璧としか形容のしようのない映画
思春期の少年少女の何がいいのか、
という命題の回答が全てここに詰まってる
ギリギリの準備期間を経て傷だらけになった
大人たちは、世の中がどういうものかという事をその成長過程の中で自ずと、ある程度知っているので、
例えば
「私、生理の初日が重いの。貧血起こして寝込むこともあるのよ。」
なんて性において余りに生々しい言葉を
口走ったりはしないし、
あるいは
「自分のこと考えちゃいけない世の中ってどういう世の中よ!世間が私のこと考えてくれるの?自分のこと考えるのあたり前よ。」
という社会の当然のルールに反するような
発言をしたりするはずがない。
しかし里伽子はなんの迷いもなく言ってのける
なぜなら、それは彼女が思春期だからだ。
けれども本当はお風呂で寝ている人の事が
好きだし、結局は再会したいと思っている
この意地と本音の隔たりの間には
思春期と大人の隔たりに直結する
莫大なエネルギーと可能性が存在する
これこそが。
そんな、自分が「どうして思春期の青春ドラマが好きなのか」という質問に対する回答をようやく言語化できたような、そんな映画なのでした。