きなこ

海がきこえるのきなこのネタバレレビュー・内容・結末

海がきこえる(1993年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

この作品は素敵だったうえで俗っぽい感想ばかり出てきてしまう、、己が憎い。
まず、時代背景が良い。
それは小物やテレビの内容やファッション(特に東京行きの杜崎の)といったビジュアルイメージでもそうだけれど
現代だと武藤は杜崎にお金を借りる、以外の手段でお父さんに会いに行っていたのでは無いかと思う。そしたらそもそも物語が成り立たない。

自分が女の子として考えると杜崎のことすきだし、男の子として考えると武藤のことすき、、

下心の無さそうで、松野を大事にしている杜崎はかっこいいし
思想があって主張できる武藤もかっこいい

「平熱感」を重視しているだけあって心情の切り取りが微細。東京の武藤がしょうもない見栄に拘泥しているのに失望する、というのも私小説的で細かい。
杜崎の下心はなさそうと言えども、武藤に振り回されることに「次は何かな」と楽しみになっているところのみに好意を抱いているのがよい、、
武藤は最初から最後までスパイシーで聡明で勝手で完璧なヒロインだと思った。

最後に見た高知城で想いを馳せるというのも、ドラマや想いって必ずしも面と向かっている時に起こるわけでは無いっていう平熱感を思わせられた

もっとありそうだけどメモ、、
きなこ

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