くるみ

ペトラ・フォン・カントの苦い涙のくるみのレビュー・感想・評価

4.6
ペトラフォンカントの家、しかも寝室のみで展開される女性同士の愛憎劇。これをメインに小道具や衣装や音を使い、語らずして人物の背景や感情を示唆する演出が多くかなり思考を要求された感がある。
つまり女性の社会における格差や権力欲、さらには恋愛におけるパワーバランスそして搾取…と、綺麗なモノを一切排除してとことん女のグロい側面を描いていたと思う。
緊張のピークでは、苦い涙じゃなくてもう血の涙じゃん…なんて内臓から重苦しくなっちゃったけど、それに終わらずこの後の展開も意地悪すぎてちょっと笑う。とにかくスクリーンから溢れ出ていたパワーにやられながらも大満足。
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