母親が殺人を犯した原因を探るうちに悪魔憑きの秘密に触れる話。
ドキュメンタリーを撮るという形式なのでPOVの方式を採用している。この方式のため悪魔に取り憑かれた人々の様子が、まるで何らかの病気の症例をまとめた資料の動画のようにリアル。取り憑かれた人々の様子もかなり迫真の演技。関節はありえない方向に曲がり、失禁した様子まである。そういったわかりやすい恐怖に加えて、この映画の魅力は悪魔が伝染するということ。そのため知らず知らずのうちに悪魔に取り憑かれ、次第に狂っていく人々の振る舞いはなかなかに不気味。洗礼の最中に突如赤子を殺そうとする神父の変化は特に衝撃的。
やや最後があっけないがPOVと悪魔憑きというテーマのポテンシャルは十分に生かした良作ホラー。
