このレビューはネタバレを含みます
清野菜名が園子温の作品に出てると知り、見てみた。
ドラマ『ウロボロス』が初見で「へー!日本にもこんなアクションが出来る女優がいるんだー!」と驚き、関心したのが懐かしい。
『ウロボロス』以前の、ある種初々しい演技がなんか絶妙です笑
清野さんは現場で下着外せるか?と聞かれたらしいが、園子温映画的には必要なエロなのだろう (監督の趣味)。脚本からして脱ぐのは必然でないと感じたが、若手女優が脱ぐのはある種園子温映画の通過儀礼なんでしょうね...(その後売れたから良いけど売れなかったら脱ぎ損だと思うようなシーンだった)。『愛のむきだし』の満島ひかり出演シーンのように十分下着だけで成り立つシーンだと思ったが、まあ、監督のカラーっていうのがあるからいいのかな...(コアな園ファンもそれを求めていたりするだろうし)
鈴木亮平の肉体は仕上がっていたし染谷将太のラップもなかなか良かったけど、総合的に引き画の多い冗長なB級ラップ映画だった。
また、鈴木亮平が刀を振るった後に目の前で斬られたおじさんが血を噴き出して倒れているのに刀に血が付着していなかったり、竹内力が白目を剥きながら女性に慰めてもらっているシーンの次のカットでは完璧にズボンを履いていたので「?」となった。
お茶汲みをしていた女性ラッパーが独特だったのと、中の下レベルのオペラを長々と謳いあげる女優が悪夢に出てきそう。
セットは邦画の割に結構お金を掛けていたが、野外シーンではセットが安っぽかった。
エキストラのレーシングクイーン/グラドルっぽいセクシー衣装量産型女優たちの芝居が気になる (B級感あって面白いけど)
お金を払って映画館で観る映画ではない。海外の映画祭で「これが日本から出品された映画です!(ドーン!)」と紹介されたらちょっと辛い。
•撮影: 引き画長回し多い。フォーカス絞ってない (大体全画面に焦点があっており、画質の綺麗なテレビドラマみたい)。
•照明: LEDチューブがポンポン!とむき出しに置いてあり、気になる
•編集: 雑 (脚本通りなら仕方ないけど)
•VFX: 渋谷センター街に現れる、突然の安っぽいCG戦車
•美術: キューブリックの『時計じかけのオレンジ』×暗黒舞踏?(窪塚のシーン)
•窪塚洋介: 映像に映える彫りの深い顔 but 声が意外と高く音感があまりない
【結論】
“8 Mile”のエミネムを観直したくなる。