冬の亡霊

マレフィセントの冬の亡霊のネタバレレビュー・内容・結末

マレフィセント(2014年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

眠り姫の物語は知っているが、ディズニー映画「眠れる森の美女」を観たことがないまま鑑賞。


元カレの野心の犠牲になったチョロイン妖精(大)のマレフィセントさんが寝首をかかれ羽をもがれ激おこの末に人間不信となり孤高を貫き復讐を果た…そうと思ったけど元カレの懇願に気を良くして条件付きの16年先の呪いにしちゃったから暇で暇で赤ちゃんかわいくてクソピンク妖精のアンブリッジ無能BBA達には任せておけないと悪戯して遊んだり16歳になる前に死んじゃわないように見守ってあげるフェアリーゴッドマザーなツンデレ級の優しさに泣いた。
成長したオーロラはそんなに美人ではないが笑顔が可愛くて泥合戦とかもうホント誰からも愛される存在になっていてママフィセントも例外ではなく魅力にメロメロで思い余った末に後悔し呪いを取り消そうとする心根の優しさはヴィランがタイトルになるのも納得。



呪いを取り消しますか
>はい
 いいえ

呪いは取り消せませんでした


無慈悲にもそこに糸車が!( ˘ω˘)スヤァ


ダークホラーファンタジーって聞いてたんですけどあんまり怖くなかった。カラスさんかわいいし便利に使われ過ぎで面白いうえにドラゴンになったりかっこいいから最高に好き。


1回遭遇しただけの王子に真実の愛のキスを期待するのは酷じゃない?と思うものの他に方法はなく、城に潜入し弱点の鉄をイライラ棒並のゆっくりさで通り抜けたり魔法の威力が凄すぎるから物理で殴ったり、最終的に自分で真実の愛のキスして殆ど娘同然のオーロラを目覚めさせた後で帰ろうとしたら鉄アレルギーで色々揉めに揉めた後で翼を取り戻して元カレをやっと楽にしてさしあげます。その後は育ての親のゴッドマザー達と妖精の国で仲良く暮らしました。めでたしめでたし!


正直改変が多く、知っている眠り姫では無かったが、新しい愛の形を描けた点は良かった。
余談だが、フランツ・グリルパルツァーの「接吻」という詩によれば、額へのキスは友情の表れなのだとか。

王がクズ過ぎるとはいえ、実父が死んでも何の悲しみもないオーロラには違和感があった。マレフィセントとオーロラが幸せになる為には他の事など知らんという一貫したスタンスには男性蔑視が含まれているように邪推してしまう。


マントあってこそのマレフィセントであり、マントを無くしたとたんにリトルベン(TOTOネオレストのCM)みたいなダサさが生じてしまうので、あそこはデビルマン黙示録のAMONばりに怒りに燃えて変身しても良かったが、そうすると殆どMARVELになってしまうのでやっぱこれでいいです。