熱い魂と異端の愛情がむき出しになった超感動作。チープなCG処理の街を2人の少女が延々と飛んでいく姿はどんな上等な映画よりも美しい。
チープも悪趣味もいとわない世界観、悲しみや死への欲望を跳ね除けて生き抜こうという熱いメッセージ、かわいいものに真っすぐ憧れる少女の心。その全てを共有した大槻ケンヂ×井口昇×中川翔子という強烈な三者の歯車がガッチリと噛み合った遊星歯車機構型映画だった。
特撮の楽曲が7曲も流れる上に、どれもしっかりアガる使い方なので最高だった。特異点のようなこの映画を存分に楽しめる人間でよかった。
エンディングテーマの「シネマタイズ（映画化）」がどのキャラクターの立場を歌った曲なのかわかり、ますます好きになった。
