昇龍拳ナオコ

オンリー・ゴッドの昇龍拳ナオコのネタバレレビュー・内容・結末

オンリー・ゴッド(2013年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

ラスト20分までは訳もわからずひたすら赤と青の鋭い映像を見せられ続けた。難解に感じた理由は色々あるが、どこから幻覚でどこから現実か説明らしい説明が無かったり、余りにも主人公が寡黙であったり…でも母親との関係が主眼に置かれているとわかった瞬間に一気にモヤモヤが晴れた。
自己存在の肯定を拒み罪悪感を感じている主人公は断罪を求めていたわけで、それを実行するのが処刑人チャンだったわけだ。事実しきりに主人公は自らの手を気にしていたし、母親の亡骸の腑に突っ込むのは憎しみに起因している。エディプスコンプレックスと毒親への憎しみが同居するこの作品は観客に向けてではなく監督が自分自身に向けた鎮魂歌と言えるかもしれない。
昇龍拳ナオコ

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