Sung

さらば箱舟のSungのレビュー・感想・評価

さらば箱舟(1982年製作の映画)
3.4
大作の死後も亡霊に縋りつくように時計を本家のもののみとする村人たち
大作を失うことで一人では文字のひとつも信じて決められなくなる捨吉

画一化された言語の呪縛
話し相手の喪失

言語への信仰と脆さ

外道とて言葉から成る
言葉は死そのものであり本当は問いかけることに意味などない
話し相手を失った言葉、「喪失」などという言葉は存在しない

別の時計を買ったところで、それはただ一人、あてもなく彷徨う亡霊でしかない
Sung

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