さらば箱舟の作品情報・感想・評価

「さらば箱舟」に投稿された感想・評価

やまち

やまちの感想・評価

3.4
ガルシアマルケス財団に怒られた寺山の映画やん!と見たが普通に良いリメイク。舞台は沖縄というか日本の荒れた田舎、そして発展していく都市で撮られる家族写真。ラテンアメリカと寺山周辺の60sアングラ日本芸術は似てるなーと前から思っていたけど百年の孤独リメイクするくらいなのだから本人も意識していたのだな。
片田舎の村で暮らす人々
徐々に入り混じる昭和モダンとノスタルジックな世界
村の掟や織物の色彩、樹木に描かれた絵など
まるで迷宮の空間に入り込んだかのよう。
こんな空間を生み出せる人は
この先も現れないと思うし惹かれるものはあるのだけど
残酷な描写がどうも苦手…
otom

otomの感想・評価

3.7
うーん、カオス。とっても悪い夢を見た様な感じ。文化から外れた生き方と云うものは容易ではない。完璧なる死体になる過程で何を選択しなきゃならんのか。あまりに大胆な寺山修司の提示に圧倒される。更には異世界へといざなうJ•A•シーザーの音楽も強烈。それよりも強烈だったのはTST装着の小川真由美だが。良作。
モノの名前忘れちゃうのに竃だの箪笥だの難易度Sの漢字はすらすら書けちゃう山崎努かわいい。すごく疲れるし、2回目見る気全く起きないけど、見なくても十分なくらい印象強すぎ。思い出される映画ではなく、忘れられない映画になってるある意味。
赤の映えっぷりと、構図とテクスチャがキマッてる。
でもそれだけ。映画なんだから、構図よりも運動がみたいっす。
しがい

しがいの感想・評価

3.8
寺山修司の遺作。
百年たったらこの意味がわかるだろうか?…その前に疑問を抱いたまま死んでしまうよ。
来世こそ…と思って今を全うしたいね。
理屈に拘らなくても何かが残る作品だった。
Jeffrey

Jeffreyの感想・評価

4.0
「さらば箱舟」
寺山修司がATGに遺した遺作の本作は寺山の集大成とも言えるスペクタクル超大作だ!凄いのは小村という縮図の空間に和を重んじ圧倒する演出及び俳優の演技合戦が壮絶な寺山ワールドを炸裂させる。正直万人受け関係なしに寺山の作品に一度浸ってしまったら最早ファンになってしまう。
あきら

あきらの感想・評価

5.0

このレビューはネタバレを含みます

これ最高に好きです‼︎‼︎‼︎
寺山作品の中でもいちばん好きかもしんない。

「狂っとる」このひとことに尽きるんだけど、その狂いっぷりも上澄みじゃなく、ファッションでもなく、骨の髄液からって感じで。

張り紙、貞操帯、闘鶏、時計、切られた髪、そして「俺の妻」
モチーフひとつひとつがパンチ効きすぎかつカットごとの圧がすごい強くて、いちいち絵が焼きつく。
そしてそれが集合体になったときの吸引力がものすごい。

あのキラキラの中、花嫁衣装で踊り狂う様が圧巻。からのあのラスト。もうほんと大好き‼︎‼︎‼︎
元ネタは百年の孤独だそうだが、寺山修司ってものすごいロマンチストだよなぁ……
Sung

Sungの感想・評価

3.4
大作の死後も亡霊に縋りつくように時計を本家のもののみとする村人たち
大作を失うことで一人では文字のひとつも信じて決められなくなる捨吉

画一化された言語の呪縛
話し相手の喪失

言語への信仰と脆さ

外道とて言葉から成る
言葉は死そのものであり本当は問いかけることに意味などない
話し相手を失った言葉、「喪失」などという言葉は存在しない

別の時計を買ったところで、それはただ一人、あてもなく彷徨う亡霊でしかない
dodo

dodoの感想・評価

5.0
人間は中途半端な死体として生まれてきて、一生かかって完全な死体になるのだ。
詩人、歌人、劇作家、写真家、小説家、映画監督、天井桟敷の座長。
いくつもの肩書きをもつが、職業は、寺山修司。
この映画は子供の頃に観たが、いみがわからなかった。大人に、なってみてまた、少し迷子になる。
寺山修司の作品をみると、何故心が騒ぐのか?それは単に、刺激的な映像と
内容だけではない。
時間を埋める。
時計を持つことは、時間を持つこと。
生きているかいないのかわからない人々。
大きく空いた穴。
死人への手紙。
田舎特有の閉鎖された世界。
俺と書かれた板を首から下げることで、俺と言う存在を保つ男。
死生観と言う言葉がぴったりだからこそ、惹き付けられるのかもしれない。

100年たったら、その意味わかる。