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人魚伝説のmasatのネタバレレビュー・内容・結末

人魚伝説(1984年製作の映画)
2.4

このレビューはネタバレを含みます

30年前に見た時と印象はあまり変わらず、
一貫して雑な映画。日本映画の悪い癖である“勢い”重視の作風により、その極端さでファンが多いのも解るが、池田監督とはどうも肌が合わない。彼の一連の作品の中では、下手さが勢いで補えている作品ではあるが、『天使のはらわた 赤い淫画』(84)のキマリ方の方が評価する。

戦争の残滓たる7人のサムライ・宮口精二や、その対局にある無気力な若者の象徴である清水健太郎、そして、売春島、原発、日の丸、必要殺人・・・そんな中、広い海とささやかな幸せだけを願う、自然と共生するかの様な女、まるで純粋な人魚の様な女を虐め尽くす、そんな構成のストーリーは、野心的で改めてなかなかだ、と思ったのだが。
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