人魚伝説の作品情報・感想・評価

「人魚伝説」に投稿された感想・評価

このレビューはネタバレを含みます

夫殺しの濡れ衣を着せられた海女の妻の愛と逃走と復讐の記録。

数あるアート・シアター・ギルド(ATG)製作の中でもトップクラスに好きな作品。

ひとつひとつのカットがどれも示唆的で映画的豊潤さに酔いしれる。特に水中シーンはどれもうっとりするほど綺麗に撮られており、印象的な青の色合いがその後のヒロインが浴びる血の海の赤色との対比をより効果的に浮き立たせている。

人物の情の蓄積がより欲情的なラブシーンを生み出している、これ程エロい気持ちになったことはない。

交互に耳に聴こえるプールの水中をもがく音と外で鳴き響くセミの音と、事が終わって水面に顔を出したときの「ぷひゅ~」という海女独特の呼吸が今も耳に残る。

あれだけ高い崖から落とされても無傷な時点で既に始まっていたがそこから一気にドライブがかかって、手製のモリ一本で敵陣に単独で突っ込む無差別殺戮のシーンはまるでスターを取ったスーパーマリオのような無敵っぷりを発揮していて、終いには天候さえ操る人智を越えた所業は怪談なら今後何百年も語り継がれる程のインパクトを残した。

欲を言えば晴れのシーンが多くてそれより曇り空の方が、画面の湿度とか女が皆殺しに至る程追い詰められる閉鎖感とかが強調されると感じた。

ともかく見終わってしばらく興奮が収まらない快作との出会いであった。
HONEY

HONEYの感想・評価

3.3
なんという話だ。時代が時代だから、細かいクオリティはおいといて。ストーリーが無謀だろ!というくらい凄まじい展開で。これをバイオレンスアクションとして紹介するのかぁ。なんだかなぁ。随所でオールヌードで頑張ってた女優さんには拍手。復讐にかける執念の気迫と気概は演技を通してすっごい伝わりました。高いスコアにはそこまで納得できない。
こ

この感想・評価

3.6
初めて買った映画秘宝の中で「伝説の反原発スプラッター映画」というような内容で紹介されており、数年来頭の中でその中身を妄想していた本作。念願…!!!とまでは正直言ってはないんですが、ずっと存在だけ知ってた映画をようやく観ることができました。


主演の白都真理の演技にはじゃっかん違和感を感じるものの、夫を殺された怒り、原発への怒り、それを通り越して人間社会・文明社会そのものに対する怒り…のような感じで全てを鮮血で染めようとする展開は凄まじいものがありました。終わり方もとても切ない。
ゾンビみたいに湧いてくる動きの鈍い人間どもの返り血を浴びる度にリベンジの射程はむしろ際限なく広がり続け、土建屋/電力会社/原発/利権/国家権力といった有形無形を飛び越えて、強いて言うなら文明そのものに対する膨れ上がった憤怒と諦念が絶望になって少しばかりの思い出もろとも海面に落ち、やがてその音も潮騒に消える。
シネヌーボのATG大全集にて

白都真理主演。

伊勢のある漁村で、ある事故を見た旦那と嫁の「みぎわ」は海女の漁をしてる時に旦那は殺され、みぎわは負傷して。

みぎわが生還すると、旦那殺しの罪が。
旦那の親友の祥平に相談して、「渡鹿野島」へ逃げる。

島である店で潜伏するが、祥平のひと言をヒントに、祥平の親父(街の実力者)の宴会にコンパニオンとして参加。その夜に相手する男が、実は旦那殺しのヒットマンで・・。

白都真理ですが、映画の最初の方は演技もたどたどしくて。でも、ヒットマンとの死闘辺りからギアチェンしたかのように、躍動感が凄いです❗

ストーリーも、幸せな夫婦が一転して不幸に見舞われて、そのなかで旦那の復讐にのみ命を燃やす感じで。
なんとなく、梶芽衣子の「修羅雪姫」を彷彿させるストーリー展開です。

特にラストの海中展望塔での白都のアクションは、梶にも負けてない程の迫力で、海女の衣装が返り血で赤く染まって、セリフも迫力満点です。

旦那を殺したのは、原発・・。

ちょっと社会性にも皮肉入れて。

ただ、この時代はまだ裸体にホカシを入れるのが一般的で、ヒットマンとの格闘とかで目立つのが・・。

白都真理さんと梶芽衣子さんを比べたら、白都の方が目が優し過ぎて。それはそれでイイんですけど(笑)

ちなみに、渡鹿野島ですが、現在は、寂れてしまって 昔の面影はないそうです。
ヒルコ

ヒルコの感想・評価

2.7
女の情念は砕け散る波の如し・・・みたいな演歌なノリかと思えば、最後ものすごい振り切って、ありえない形の大量殺戮するも、それが意外とわたしには長すぎて飽きて来たかと思いきや自然を司る神になり最後時空を歪めて大団円と言う、凄まじい置いてけぼりを食らいましたとさ\(^o^)/ 声に出してツッコミながら見ると楽しいです。ツッコむとこしかないけどね。
めっちゃ面白かった!直接恨みある者だけでなく、そこら辺の関係ない女とかも躊躇いなく刺し殺すもんやから、観てるうちに無茶苦茶やなとつい笑ってしまったが、もうそれこそ無関心なノンポリ皆同罪じゃ許さん位の勢いなんで、その反逆殺人マシーンぶりに唖然としたのだ。

このレビューはネタバレを含みます

原発いうんは、どこや。うちん人殺した原発いうんは、どこにおるんや。

あんまり映画にリアリティがどうとかケチをつけたくないんです。でも、どうしても、あの細っこい銛では無理があるんじゃないかと、男共が弱すぎなんじゃないかと、気になってしまって、気になってしまって……

白都真理の入魂の演技は素晴らしいし、水中での印象的なシーンは多かった。やろうとしてることは好きです。カルト的な人気にも頷くしかない。
モウリ

モウリの感想・評価

5.0
パワーまみれ。パワーだけかなと思いきや泣けるやん、何か所もグッときた。焼香とかさ。
Jeffrey

Jeffreyの感想・評価

4.5
「人魚伝説」
間違い無くATG作品の最高部類に入る傑作中の傑作スプラッター映画だ。この映画何が凄いって夫を殺害され復讐の鬼に変貌した嫁の破壊欲動を剥き出しにし昨日とは、まるで異なる性質に変化した人間を描いていて凄絶だ。クライマックスは地獄絵図で白都真理が血で染まる復讐劇を見せる…
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