パンケーキレンズ

セッションズのパンケーキレンズのレビュー・感想・評価

セッションズ(2012年製作の映画)
4.5
これはいい映画だったな~♪

映画全体から放たれる、下も後ろも見ない前向きな姿勢と
同情をかわない、カラリとした仕上がりが功を奏して
主人公の友達になったような気持ちで、ラストを迎えることができるんです

時にはユーモアさえ交えながら
教会で神父さんに性体験を語るというスタイル
この不自由な体を創ったのが神様なら
僕のこの性を求める冒険さえも、神様は許してくれるだろ?
ってなもんで
天の下でさえ、なにも包み隠さない潔さ
この神父さんとの会話を通して、次第に男同士としての友情が芽生えていくという
もう一つの側面もまたよかったです

愛と性

その美しく喜び溢れる部分を、キレイに切り取って賛歌したような映画♪

もう、なんて言ったらいいんだろう・・・
わたしはどうして、最後にあんなに感動したんだろう
涙が止まらなかった・・・

一生懸命誰かを愛する
それが叶わない恋だとしても
助けて欲しいときは、助けて!と言い
嬉しいときは、嬉しい!と叫ぶ
ツラい時も、痛い時も、苦しい時も、身も心も丸裸に・・・

今生きていることの喜びと、それがどんなに奇跡的なことなのか

当たり前のことが、実は、どんなに儚く尊いものなのか

それを一番良く分かっている主人公

自由に動ける私達は、自由に動けない彼を前にして
日頃、どれだけ心が麻痺してしまっているかを、思い知らされる
でも、それは、そっと寄り添うように
人の肌の温かさのように、やさしくて、やわらかかった

障害をもつ童貞男

この入り口で、あそこまで連れて行かれる手腕に拍手♪

笑って泣けるコメディとは、まさにこのことです!!