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言の葉の庭のkenのネタバレレビュー・内容・結末

言の葉の庭(2013年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

新海誠監督の映画が、特に「君の名は。」以前カルト化していたかと言う僕の考えは、
監督は「主人公とヒロイン、2人が中心の、他は誰も知らない世界、いわゆるセカイ系」を詩的なモノローグと美しい映像で描く。そして監督の作品がメジャー化する前はそれこそ観客が「他の誰も知らない」私のセカイとして観ることができた。
これが僕の新海誠作品、セカイ系への考えなんですが😏
となると今作はセカイ系としてどのような作品となっているかと言うと。
主人公は靴職人になりたい高校1年生の男の子。ゆえに彼にとって「学校」というのは限られたつまらない「セカイ」なんですね🙍
これが夢(新宿御苑)vs現実(学校)の対比になっていると共に、伏線になっているという😏
それゆえに新宿御苑に出来上がった、ミステリアスな女性とのセカイ(夢)に主人公は惹かれていきます。詩的なモノローグと美しい映像で、それはそれは「The SEKAIKEI」(某ロックバンド感)な話運びな訳です笑
しかし、女性が同級生みんなの知っている先生だとわかった時、女性とのセカイが学校のあるつまらないセカイに飲み込まれてしまいます。
女性は主人公にとって「誰も知らない」セカイの象徴だったのに、実はもとから学校のセカイの住人だった。
学校と新宿御苑、先生と1人の女性、現実と夢、二つのセカイはこれらの対比となっていて、だからこそ最後の主人公とヒロインの独白には、同じ高校生として、そして学校とは違うセカイを求めて映画を観る人として響かざるを得ませんでした笑笑
主題歌、映像もちろんどれも素晴らしいです。ただ今作は二つのセカイの対比に注目するとセカイ系としての素晴らしさを実感できるんじゃないでしょうか👍
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