Haru

言の葉の庭のHaruのレビュー・感想・評価

言の葉の庭(2013年製作の映画)
2.2
一言で言えば、もっと登場人物同士が絡み合って物語を盛り上げて欲しかった。母は?元カレは?ワルどもは?兄は?深くできる要素は沢山あったはずなのに、ここまで薄くなってしまったのは尺が短いからなのか・・・。
確かに、短歌のように、余韻を楽しむ映画かもしれない。それだけ登場人物の言葉も少ないし、BGMと背景だけのシーンが多い。ただ、シーンのカットも淡々と並べられている印象で、孝雄と百香里の間に流れる微妙な距離感を現しているとは受け止めにくい。
クライマックスも端折ったような盛り上がりと、端折ったような進行に少し引いてしまった。このストーリー全体に言えることだが、各シーンが物語を進めていくだけの要素にしかなっておらず、結びつきが弱いため薄く感じてしまう。それだけにクライマックスも薄く感じる。強いて言えば物語全体に絡み合うのは「靴」だけか。
ストーリーの最後も、孝雄があれだけ語ったのだから、百香里も締めくくりに一言(一句?)くらい欲しかった。残念ながら、ストーリーが薄すぎて鑑賞後の消化不良感は否めない。
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