Tai

完全なる飼育のTaiのレビュー・感想・評価

完全なる飼育(1999年製作の映画)
3.8
変態好きさん、いらっしゃいませ!

友人に激しく薦められた作品。
その女性いわく〝中学生の時に観て衝撃(特に愛について)を受けた作品〟だとか。
R-15指定になってますけど‼︎⁉︎

夕暮れ時、河川敷をランニング中の女子高生が誘拐されることで物語がはじまります。
目が覚めると誘拐した男の部屋。
身代金が目的では無いという男に対し、少女は一刻も早く解放されたいが為に身体を許そうとします。
しかし、男が言った言葉は「僕は完全な愛が欲しいんだ」
無理やり少女を暴行するのではなく、彼女に身も心も愛され一つになりたいと。
監禁しながらも献身的に世話をしてくる男と少女の奇妙な生活が始まります。
少女は日常へ帰ることができるのか?男の願望が成就してしまうのか…?なお話。

いや、もうど変態な作品でしたね(;´Д`A
冒頭から中々のクレイジーさでしたが、後半〜ラストはとんでもなかったです。
いや、もう本当…よく思いついたなこれ。と(笑)
しかも、これを薦めてきた人は、この作品を〝純愛もの〟というんですよ。
腐ってやがる!早すぎたんだ‼︎(作品との出会いが)

しかし、性欲という欲望溺れる内容にただドン引きするだけの作品かと思いきや、1つの愛の形を問うものはありました。
〝ストックホルム症候群〟と片付けてしまうには勿体ない部分があると思うんですよね。
誘拐・監禁をしながらも彼女を大切にする事を誓い、愛を態度で示し続けた男の異常さとその展開は想像以上にしっかりと描かれていました。
多分、相手を思う気持ちという点だけにおいては普通のカップルを遥かに凌ぐ愛情量なのは間違いありません。
何度も何度も自らに向けられる好意に対し寄り添いたくなる気持ちを催眠だというなら、結構色んなカップルもその手のことをしていると思うんですよね。
それは愛だといえるのか…?
とんでもない非日常を通して、我々に愛という概念を問いただしている…ような?いないような?
ラストカットはかなり印象的ですね( ´∀`)b

割と過激な内容ですので、1人で観るの推奨です◎
年齢制限にはご注意を(笑)
Tai

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