このレビューはネタバレを含みます
原作を読まないままに観ました。
宮部という一人の男の人生を、現代に生きる孫たちが辿るストーリー。
なぜあんなにも命を大事にした男が、最期は特攻で散ってしまったのか。様々な人の口を借り、少しずつ明らかにされていきます。
この話はフィクションですが、戦争はフィクションではありません。どんどん感情移入してしまい、後半は涙が止まりませんでした。
鑑賞後原作を読み、映画では省かれていたエピソードを知ることで、さらにこの物語の奥深さを感じました。
エピローグ、観た時は何とスタイリッシュな演出かと思いましたが、原作を知ってしまうと物足りないですね。また、新聞記者が述べていた特攻と自爆テロを同一視する発言も、合コンでチャラチャラと若者が語る演出に変わっており、そこは不快感を覚えました。
この映画は若者に観てもらいたい映画とよく聞くのですが、その若者をこんな扱いして良いのですか…？無知への蔑視とも取れ、寂しく感じました。まあ、スポンサーに新聞社が入っ…おっと。
何はともあれ、岡田さんの演技も素晴らしく、心が洗われるような映画でありました。
